ベトナムLong An省の農業農村開発局(DARD)とのMOUを締結しました
Long An省内で10万haの水田でのAWD(間断灌水)プロジェクトを通してメタンガス削減を目指します。
株式会社フェイガーは2024年9月13日、ベトナムLong An省*1の農業農村開発局(以下DARD)と、水田面積100,000haでのカーボンクレジット創出を目指すプロジェクトを推進するMOUを締結したことをお知らせします。
◼️プロジェクトの概要
本プロジェクトでは、AWD(間断灌水*2)を行うことで、水田からカーボンクレジットを構築するための実証実験を行います。Long An省DARDとフェイガーの両者は、持続可能な農業生産において地域の農家を支援し、温室効果ガス排出を削減し、農業分野におけるグリーン変革を実施するために推進するプロジェクトです。
具体的には、JCM*3やボランタリークレジットという資金源を活用することで、農家のGX推進と削減対策のための財源を確保するというものです。2030年までに省内で10万ヘクタールの水田からカーボンクレジットの創出を目指します。
Long An省の圃場視察の様子
◼️各者の役割
フェイガーは日本で培った水田中干しの方法論によるJークレジット申請の知見と経験を活かし、AWDを活用したカーボンクレジット創出のためのモデルの導入と、専門的かつ技術的サポートの提供、そして良質なカーボンクレジット生成のためのモニタリングを担当します。
同時に、参加農家への支払いや実験に必要な資機材の購入費、モデル実験にかかる費用は当社が負担します。
DARDはインフラを確保し、プロジェクトを実施するために地域の農家を調整し結び付ける技術スタッフを任命します。
2024年10月から2025年7月までの第1段階では、プロジェクトはチャウタイン地区とビンフン地区の2つのエリアで実証実験を行います。
Long An省DARD(右)とフェイガーベトナム法人の専門家(左)との会議の様子
※1:Long An(ロンアン)省は、ベトナムのメコン・デルタ地帯に位置する省(地方自治体)の一つ。稲作が農業の中心となっており、広大な水田が広がっています。
※2: AWD技術(Alternate wetting and drying)は間断灌漑技術と呼ばれ、温室効果ガス(Greenhouse gas: GHG)排出量を抑制する水稲作技術の一つです。
※3:JCM(Joint Crediting Mechanism)、すなわち二国間クレジット制度は、途上国と協力して温室効果ガスの削減に取り組み、削減の成果を両国で分け合う制度です。
詳しくは以下リンク先をご参照ください。